突然ですが、何だか最近、多様性ってよく聞きますよね?もちろん、色々な人がいて、色々な意見があって、それを大事にするっていうのが重要ってことは分かるのですが、これが広告の話になると、ちょっと分からなくなりますよね。だって、予算が限られている中でターゲットを決めて戦略を立てるのが広告ですからね。
ということで、今回は、多様性が広告にも必要かどうかを検討していきます。
「広告」をChatGPTに聞いてみた!
さて、そもそも広告って何だっけ?ということに立ち返るためにも、今話題のChatGPTに「広告とは?」と聞いてみました。すると、返ってきたのはこんな答えでした。
「広告とは、一定の対象者に向けて、商品やサービス、イベント、アイデアなどを宣伝し、顧客を獲得したり、商品の売り上げを増やしたり、企業や団体の知名度を上げたりするための手段です。広告は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、屋外広告などのメディアを利用して行われることが一般的です。また、広告はクリエイティブなデザインやコピーによって魅力的に作り上げられることもあります。広告は、消費者に商品やサービスを知らせるために重要な役割を果たしています。」
すごいですね、隙のない答え(笑)。ChatGPTの凄さを少し皆さんにも感じて頂いたかもしれませんが、今回の本題はここではありません。まず注目したいのは冒頭に「一定の対象者に向けて」ということが書かれています。ということは、つまり広告においてターゲットを絞る、ということは、とても重要なことだということが分かります。そうだとすると、広告と多様性は二律背反的な感じがしてきます。
でも本当に広告は多様性を考えなくてもいいかというと、なんだかモヤモヤしますよね。
[Tips]
- 広告は「一定の対象者に向けて」作られるもの
- 広告において、ターゲットを絞る、ということはとても重要
- 広告と多様性には二律背反的な感じがする
- でも、本当に広告は多様性を考えなくてもいいのか?
「広告」は果たして本当に多様性を考えなくてもいいのか?
広告の定義からすると、広告を作って届ける先の人たちをイメージしてターゲットを絞るということは間違いなさそうです。では多様性は、必要ないのでしょうか?
ここで視点を少し変えてみます。例えば、誰かの不用意な発言によって炎上する、そして辞任に追い込まれる、みたいなことって最近よくありますよね。政府・行政の高官や関連団体の要職にある人の女性差別的発言や、つい最近も性的少数者や同性婚に対する発言で、炎上、辞任、ということになりました。これは、それぞれ身内や仲間の中で発言しているという安心感から、こういった失言に繋がっているのだと思いますし、更には公の立場にあるからこそ、炎上もするし、その立場を追われることになります。
広告の世界でも、例えば、あるファッションブランドの広告が使用した広告写真が「性的虐待にあたる」と物議になり、広告を取り下げました。
広告はターゲットがあったとしても、基本は誰でもアクセスできるものなので、意図せず炎上を生むことを想定する必要があります。そして今は誰もが発信できる時代です。だからこそ、大事なことは多様な観点に基づいた事前のチェックなのです。
[Tips]
- 広告において大事なことは多様な観点に基づいた事前のチェック
- その世界では通用すると思ってしまっていることを世の中に出してしまうことは大変危険
普段から多様な観点に気づくためには
それぞれの広告にはターゲットはあるものの、すべての広告が様々な人の目に触れるものである以上、多様な観点に基づきマイナスになりかねない要因を前もってチェックする、つまり、ネガティブチェックが必須ということになります。
そうすると、まずは、多様な観点をどう担保するかが重要になります。一人で気がつくことには限界があります。やはり盲点がたくさん生まれる可能性があるので、理想的には、広告を作ったり、対外発信をするチーム、つまり広報や宣伝部そのものに多様性を取り込むことが出来たりすると、体制としても非常に安定してきます。普段からチームの中に、男性、女性のジェンダーバランス、年齢層のバランス、そして障がいを抱える方やLGBTQの視点、人種や宗教などが多様であればあるほど、カバーできる範囲は広がります。
そして、体制とともにもう一つ非常に重要なことがあります。それはその多様性を生かすことのできるリーダーの存在です。多様な考え方を理解し、意見を汲み取るフラットなリーダー。さらに、チームのメンバーからすると、何でも言いやすい雰囲気を兼ね備えていることがとても大事になります。一人の独善的な判断は今のVUCA(Volarity=変動性、Uncertainty=不確実性、Compexity=複雑性、Ambiguity=曖昧性)時代を企業が生き抜くためにはとてもリスクがあります。最終的に判断するのはリーダーだとしても、そのリーダーが多様な意見を取り入れなければリスクは回避できません。
ケネディ大統領はキューバ危機を回避するために、あらゆる情報ソースから、たくさんの情報を得て、擦り切れるぐらいに検討に検討を重ねた結果、この大きな危機を回避することが出来ましたが、そこには正しい意見であれば誰の意見にも耳を傾けたリーダーとしての資質がありました。
[Tips]
- 普段から多様な観点に気づくために多様な観点をどう担保するか?
- 広報や宣伝部そのものに多様性を取り込むことが出来ると、組織体制としては非常に安定する
- さらに重要なのはその多様性を生かすことのできるリーダーの存在
- VUCA時代を生き抜くためには、リーダーが多様な意見を取り入れてリスクを回避する
組織に多様性がなく、優れたリーダーも見当たらない場合は!?
さて、話が少し壮大になってしまい、「そんなケネディ大統領を引き合いに出されても」と思っている方も多いでしょう。うちの部署には多様性もなければ、優れたリーダーもいないよ、というところも実は多いかと思います。また、これは広告の話なので、もうちょっと実践的で身近なことを、と思っている方もいらっしゃると思います。
そこで、話を広告に戻すと、広告を作る際に多様性を担保し、リスクヘッジをしようとした時に、頼れるのが広告会社の存在です。広告会社は昔も今も「ちょっと相談する」ということが気軽にできる存在です。
社内ではないからこそ、そしてプロのスキルを持った広告会社であるからこそ、多様性を担保しながらリスクヘッジが出来るのです。VUCAと言われるこんな時代だからこそ、広告会社は色々な事例を踏まえて、あらゆる角度からのリスクヘッジを行っています。
皆さん、広告にもリスクヘッジとしての多様性が求められる時代、そのリスクを回避するためにも、多様な考え方のできる広告会社に相談してみてはいかがでしょうか?
[Tips]
- 組織に多様性がなく、優れたリーダーも見当たらない場合に頼れるのが広告会社
- 社内ではないからこそ、そしてプロのスキルを持った広告会社であるからこそ、多様性を担保しながらリスクヘッジが出来る
- 多様な考え方のできる広告会社に相談を
まとめ
広告会社は、多くの企業の広告宣伝に関わるからこそ、今まで失敗したこと、批判されたこと、炎上した経験があります。だからこそ、リスクには非常に敏感であるとともに、組織そのものも、多様な考え方を大事にする体制になってきています。
もし、広告のことでお困りだったり、多様性を担保してリスクヘッジをしたりしようと思っている方がいましたら、一度相談してみると、色々な気づきがあるかもしれません!