大企業・中小企業問わず、自社の売上を拡大することは、変化の激しいビジネスで勝ち残り、競争力を保つ意味でも絶対的に必要であると言えます。
しかし売上拡大の施策を打ったとしても、効果がイマイチであるケースも少なくありません。その原因は、本当に必要な施策を行えていない、マーケティングが甘いなどさまざまなことが考えられます。
そこで本記事では、売上拡大の施策を改めて考えていくべき理由から、基本的な原則や具体的なアイデアを解説していきます。
売上拡大の施策を改めて見直すべき理由・背景とは?
結論から言えば、私たちの情報に関わる環境が変わったことが、売上拡大の施策を改めて見直すべき理由です。
総務省の「令和4年版 情報通信白書」によれば、2021年のスマートフォンの世帯保有率は88.6%と、10年前の29.3%から大幅に上昇しています。つまり1人1台のスマートフォンを持つのが当たり前の時代となってきていると言っても過言ではありません。
加えてインターネットの利用率(個人)は2021年で82.9%となっており、スマートフォンでインターネットにアクセスして情報を取得している人が多いことが読み取れます。
顧客やユーザーはスマートフォンを利用して、多くの情報を国内だけではなく国外からも得ており、様々な場面で選択肢が多い状況です。こうした背景から、継続的な売上を確保するためには情報に関わる環境の変化に対応する必要があります。そのため売上拡大の施策も改めて見直すことが求められています。
継続的な売上を確保するために必要な考え方は「顧客ファースト」
継続的な売上を確保し続けるための考え方として大切なのが「顧客ファースト」です。
なぜなら、昨今ではさまざまな類似商品が数多くあり、顧客は常に比較検討します。場合によっては乗り換えることもあるでしょう。顧客の悩みや課題を解決する「顧客にとって価値あるもの」でなければ、選ばれ続けるのは難しいです。
顧客ファーストの視点で施策・改善を続け、顧客やユーザーに商品やサービスのファンになってもらうことで、継続的な購入につながっていきます。
売上拡大に関係するカスタマーサクセスの重要性
顧客ファーストにつながる考え方として「カスタマーサクセス」が挙げられます。カスタマーサクセスとは、商品やサービスの購入後も顧客の成功を第一に、自社から能動的に価値を提供し続けることです。
たとえば洗剤や化粧品などの開発・販売を行っている某大手化粧品メーカーでは、商品を購入してくれた消費者と、LINEを活用してコミニュケーションを取り、スキンケアのアドバイスなどを行っています。
こうした取り組みを通じて、自社の商品やサポートに価値を感じてもらい、継続的な購入につなげていきます。商品を売って終わりではなく、顧客に対してより価値を感じてもらうことが、売上拡大には重要です。
売上拡大のために欠かせない基本5原則
売上拡大のためには、以下の基本5原則をきちんと押さえておくことが大切です。
- 新規顧客の獲得
- リピーターの獲得
- 顧客の囲い込み
- 客単価の向上
- 商品単価の検討
それぞれの原則について詳しく解説していきます。
1.新規顧客の獲得
当たり前のことですが新規顧客の獲得は顧客数を増やし、売上を伸ばすことにつながります。新規顧客を獲得をするためには、ターゲットとなる見込み顧客に適した販売戦略を行うなどが重要です。
たとえば店頭でしか購入できなかった商品をECサイトでも購入できるようにするなどです。従来の販路だけでなく、新たな販路を開拓することで、新たな顧客の発掘が期待できます。
2.リピーターの獲得
マーケティングの世界では「2:8の法則」と呼ばれる「パレートの法則」というものがあります。簡単に言えば、自社の売上の8割は2割の顧客によって生み出されているという法則です。
つまり継続的に売上を確保するためには、リピーターを獲得して、何度も自社の商品やサービスを手に取ってもらう必要があります。そのためには自社商品のファンになってもらう、顧客満足度を上げるなどの施策が求められます。
3.顧客の囲い込み
顧客の囲い込みとは、既存顧客が競合となる商品やサービスに流出しないようにすることです。新規顧客を獲得したとしても、既存顧客の流出が大きければ、売上の拡大にはつながりません。長く顧客に利用されることによって、なぜ継続して購入してもらえるのか、顧客が満足しているポイントは何か、などのデータも収集しやすくなります。そのデータをもとにして、新たな施策を打つことが可能になるのです。
4.客単価の向上
売上の計算式は「客単価×成約数」です。つまり客単価の金額が大きければ大きいほど、売上拡大にもつながっていきます。客単価を上げるためには、商品の単なる値上げだけではなく、さまざまな施策によって実現可能です。
たとえば人気商品同士を組み合わせて「セット購入でお得な割引」などが代表的なものです。顧客はいつもよりお得に購入でき、かつ企業側から見た場合は一度の購入金額は商品単体で購入した場合よりも大きくなります。
こうした施策によって客単価の向上を図り、売上拡大につなげていきます。
5.商品単価の検討
商品の原価を下げ、販売価格を上げれば、利益は大きくなります。しかし単純に商品の販売価格を上げてしまうと、売上が落ちてしまうことも考えられるでしょう。商品単価を検討する際は、実際にその商品の価値に見合った価格となっているかとういう視点が大切です。
価値を高めた上で値上げをすれば顧客は離れず、売上拡大につながっていきます。
顧客数を上げて売上拡大させる具体的な施策・アイデア6選
本章では顧客数に視点を置いて売上拡大を目指す施策やアイデアについて解説していきます。具体的には以下の6つです。
- インフルエンサーを起用した広告の活用
- ターゲットを絞り適切な訴求の実施
- 季節性やトレンドの取り入れ
- 友人紹介・限定割引などのキャンペーン実施
- 販売チャネルの増加
- マスメディアとデジタル広告の併用で多くのメディアに露出
順番に詳しく見ていきましょう。
1.インフルエンサーを起用した広告の活用
TwitterやInstagramなどのSNS、YouTubeなどで活躍するインフルエンサーを起用した広告の活用は最近のトレンドと言えます。インフルエンサーを活用するメリットは「ターゲティングしやすい」「拡散が狙いやすい」の2点です。
たとえば10代〜20代前半の女性をターゲットとしたファッションを販売したいのであれば、その層に人気のあるインフルエンサーを利用すれば、自社のターゲット層にも届く可能性が高まります。また、インフルエンサーはSNSで多くのフォロワーとつながっているため、商品をアピールしてもらうことで、情報を拡散することにも期待できるでしょう。
2.ターゲットを絞り適切な訴求の実施
商品やサービスの売上を拡大したい場合には、ターゲットを絞り適切な訴求を行うことが重要です。
ターゲットを絞るためには、まずペルソナを設定することが効果的です。「性別」「年齢」「居住地」「学歴」「収入」など細かく設定していくことが大切になります。
そして設定したペルソナに訴求するには、どのような方法が効果的かを考えましょう。きちんとターゲットを絞り、適切な訴求をすることで商品やサービスが必要な人に認知され、売上につながっていきます。
3.季節性やトレンドの取り入れ
季節性やトレンドを取り入れることも重要です。たとえば、季節ごとにセールを行うなどが挙げられます。通常の販売とは異なる特別感を出すことで、集客につながる可能性もあるでしょう。
また、トレンドを取り入れることも良い施策です。世間で流行しているアニメとのコラボなどは典型例と言えます。まだ掘り起こしていない見込み顧客の層に刺されば、売上の拡大に貢献できるでしょう。
4.友人紹介・限定割引などのキャンペーン実施
友人紹介や限定割引などのキャンペーンの実施も売上拡大には効果的です。なぜならキャンペーンをきっかけに、商品の認知拡大や新規顧客の獲得などにつながっていくからです。また既存顧客に対して、リピートを促すきっかけにもなり得ます。
たとえば友人を紹介して商品を購入した場合、友人は10,000万円割引、紹介した既存顧客は5,000円割引になるようなキャンペーンです。キャンペーンを利用することで、認知の拡大に加え、リピーターになってもらえれば、さらなる売上拡大につながっていきます。
5.販売チャネルの増加
販売チャネルを1ではなく、複数に増やすことでも売上拡大に貢献できます。店舗を運営しているのであれば、店舗で販売している商品をECサイトでも購入可能にするなどです。大切なのは、ターゲットや商品に合わせた販売チャネルへ拡大することです。ターゲットや商品と相性の悪いチャネルを広げても、売上拡大は期待できません。
自社のターゲットと商品の相性が良い販売チャネルは何かを分析して、増加させていくと効果を発揮します。
6.マスメディアとデジタル広告の併用で多くのメディアに露出
売上拡大を目指すには、商品やサービスを認知してもらう必要があります。認知を広げるためにはテレビCMやその他マスメディアの活用が、多くの人に知ってもらえる可能性が高く効果的です。
一方でマスメディアはターゲティングが難しいという欠点があります。それを補うために、デジタル広告も併用し、詳細なターゲティングを行うこともおすすめです。併用することで自社が設定したターゲットに露出する可能性がさらに高まります。
成約率を上げて売上拡大させる具体的な施策・アイデア7選
本章では成約率に視点を当てて、売上を拡大させる具体的な施策を解説していきます。
- 商品やサービスを改良
- 営業・販売担当者の営業力・接客力を向上
- 他社の商品・サービスにはない魅力を演出
- クーポン・ポイントなどで「お得感」を演出
- ネガティブな情報もありのまま伝える
- 購入の導線・プロセスを見直し
- 決算の手段を増やす
順番に詳しく見ていきましょう。
1.商品やサービスを改良
顧客にとって価値のある商品やサービスにするために、質の高いモノにすることは重要です。なぜなら商品の質が高ければ、購買意欲が湧いてくることに加え、購入した顧客の満足度も上がります。
商品やサービスを改良する際には、顧客の声を聞くことが大切です。実際に商品を手に取った顧客にアンケートを取るなどして、生の声を聞くことで、より良い商品に改良するポイントを掴めます。
2.営業・販売担当者の営業力・接客力を向上
商品やサービスの売上を拡大していくためには、営業力や接客力は欠かせません。なぜなら、どんなに良い商品であったとしても、相手にその商品の価値や魅力が伝わらなければ、購入してもらえないからです。良い商品と優れた営業力や接客力が組み合わさることで、売上拡大につながっていきます。
営業力や接客力を向上させるためには、研修を行いスキルを身につける、日々の活動の中でPDCAサイクルを回して常に改善をしていくなどが大切です。
3.他社の商品・サービスにはない魅力を演出
自社の商品やサービスを他社の商品よりも優れている、価値があると顧客に感じてもらえる魅力は大切です。競合商品との差別化はもちろんのこと、強みを顧客に認識してもらうことで、売上拡大につながっていきます。
そのためにはターゲット層に合わせた広告の内容が大切です。単純に広告を打つのではなく、どのような演出をすれば、顧客は魅力的に感じるかなど、顧客の視点から考えていくと良いでしょう。
4.クーポン・ポイントなどで「お得感」を演出
期間限定クーポンの配布やポイントなどを活用するのも施策の1つです。現在では、スマートフォンアプリなどを活用したアプリも年々増えてきており、さらに上昇傾向にあると想像できます。
こうしたクーポンやポイントを活用して、お得感を演出し、ターゲットの購買意欲を上げていくことも大切です。
5.ネガティブな情報もありのまま伝える
ネガティブな情報も包み隠さず伝えることも大切です。ネガティブな情報を伝えることで、顧客とのミスマッチを防ぐことができます。商品の購入後に、顧客が「こんなはずではなかった」と感じてしまうと、ネガティブな口コミなどが広がってしまう可能性があり、売上拡大にはつながっていきません。ネガティブな情報もありのままきちんと伝えて、信頼を得ることも大切です。
6.購入の導線・プロセスを見直し
購入の動線やプロセスを見直すことも大切です。顧客が購入に至るプロセスとして「Attention」(認知)「Interest(興味)」「Desire(意欲)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の5段階があるという「AIDMAモデル」が有名です。売上拡大を目指す際には購買プロセスにおいて、現在はどこに課題があるのかなどを分析し、見直すことで、改善を図っていくのも必要です。
7.決算の手段を増やす
昨今では決済手段が豊富になってきています。クレジットカードをはじめとして、Suicaなどの電子マネーの活用、PayPayなどのQRコード決済も増えてきました。
経済産業省の「2021年のキャッシュレス決済比率」の調査によれば、2021年のキャッスレス決済の比率は32.5%と過去最高の数値になっています。加えて経済産業省では、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目指しているとしています。
決済手段のニーズへの対応はもちろんのこと、国の施策に対応するためにも、決済手段を増やしておくことは得策と言えるでしょう。
客単価を上げて売上拡大させる具体的な施策・アイデア3選
本章では客単価に注目して、売上拡大を目指す施策について解説していきます。
- アップセル・クロスセルに力を入れる
- クーポンの配布やメルマガの送付で購買意欲をかきたてる
- 定期的に新商品を発売
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.アップセル・クロスセルに力を入れる
アップセルとは、顧客に対して以前に購入したモデル(サービス)よりも価格の高い上位のモデルに買い換え(乗り換え)てもらう営業手法になります。たとえば、顧客が現在5000円のプランを契約している状況で、物足りなさを感じているとしましょう。その場合、よりサービス内容が充実した10,000円のプランに変更することで、現在の問題を改善できることを伝え乗り換えてもらうのです。
クロスセルとは、商品の購入を検討している顧客に対して、他の商品と組み合わせて購入を提案する営業手法を指します。たとえば、新しいスマートフォンを購入した際に、スマートフォンのカバーも一緒に購入することで落下での故障防止になるなどの提案をして、購入を促すなどです。
こうしたアップセルやクロスセルに力を入れることが、客単価を上げることにつながっていきます。
2.クーポンの配布やメルマガの送付で購買意欲をかきたてる
クーポンの配布やメルマガの送付を定期的に行うことで、購買意欲をかきたてることができます。前章で解説したような期間限定クーポンなどは、効果的と言えるでしょう。また、心理学には接する機会が多いものに対して好感を抱きやすくなる「単純接触効果」というものがあります。
メルマガの送付で顧客と定期的に接触を図り、メルマガ限定のクーポンなどを配布すれば購買意欲をかきたてるきっかけになるでしょう。
3.定期的に新商品を発売
定期的に新商品を開発することで、既存顧客のリピートやこれまで発掘しきれなかった新規顧客の獲得を目指すこともできます。しかしニーズを満たしていない新商品を発売しては、意味がありません。ニーズを把握するためには、きちんとした市場調査を行うことが大切です。市場調査を行い、競合製品と差別化し、自社の強みを発揮できる商品を発売できれば、売上拡大が期待できます。
売上拡大を妨げるNGマーケティングとは
売上拡大を目指しているにも関わらず、効果的ではないマーケティングを行ってしまうケースも少なくありません。具体的には以下のようなマーケティングは売上拡大を妨げてしまいます。
- ターゲットが明確に定まっていないもしくは広すぎる
- 顧客へのフォロー・サポートが足りていない
- 認知度も低く見込み顧客のリストが少ない
- 分析と改善のPDCAを回せていない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ターゲットが明確に定まっていない、もしくは広すぎる
ターゲットが明確に定まっていない、もしくは広すぎた場合、担当者によって異なるターゲット像を抱いてしまい商品やサービスの一体感がなくなってしまいます。またターゲットが定まっていないということは、顧客やニーズの調査が不十分であり、アプローチを行う施策にも説得力が出てきません。そして商品がたとえ売れたとしても、なぜ売れたのかの根拠もわからないため、次第に業績が伸びなくなってしまいます。
顧客へのフォロー・サポートが足りていない
繰り返しになりますが、売上拡大を目指すのであれば、リピーターの獲得は不可欠です。商品を発売して終わりではなく、より価値を感じてもらえるようなフォローやサポートを顧客に提供することが、継続的な売上につながっていきます。
こうしたフォローやサポートが足りていない場合、競合製品が良いフォローやサポート体制を整えてしまうと、顧客が魅力を感じてしまい流出につながってしまいます。顧客の獲得だけにとらわれず、既存顧客に対しても定期的なフォローやサポートを行う体制を整えることが大切です。
認知度も低く見込み客のリストが少ない
「購入の導線・プロセスを見直し」の章で解説した通り、顧客は購買プロセスに沿って、購入するかどうかを考えていきます。この購買プロセスの最初のステップが「認知」です。つまり商品の認知から顧客の購買プロセスはスタートするため、認知度が低ければ、その後のステップにもつながっていきません。
認知度を拡大したいのであれば、マスメディアが効果的です。マスメディアは不特定多数の人に、商品の認知をしてもらえることに加え、メディアに対する信頼度が高いのも特徴です。
経済産業省の「令和元年版 情報通信白書」によれば、全ての世代でマスメディアの信頼度はインターネットを上回っています。そのため認知度が少ないことが原因で売上が拡大しないのであれば、マスメディアの活用を積極的に考えると良いでしょう。
分析と改善のPDCAを回せていない
売上を拡大するためには「PDCAサイクル」は欠かせません。PDCAサイクルとは「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Act(改善)」を繰り返すことで、現状を分析して課題点を改善し、成果につなげることを指します。
売上拡大の施策を行っても、なぜ成果につながったのか、なぜ成果につながらなかったのかの分析と課題の改善を継続的に行わなければ、成果にはつながっていきません。どんな計画を立て、実行した結果どうだったのか、どこを改善すれば良いのかを繰り返し確認するPDCAサイクルを回す仕組み作りを行うことが大切です。
売上拡大の施策を練る際に必要なこと
実際に売上拡大の施策を練る際には、以下の点を考慮しながら考えていくことが必要です。
- 売上が伸びない理由を明確にするための分析
- 目先の売上ではなく「顧客が求めるサービス」の検討
- 顧客数・成約率・客単価のバランスを確認
- 顧客との関係性の第一歩となる認知度・ブランディングの向上
それぞれ詳しく見ていきましょう。
売上が伸びない理由を明確にするための分析
売上が伸びない理由は、主に以下の3つに集約されます。
売上を伸ばすためには、多くの集客を行い、成約率を高くし、顧客にたくさん購入してもらうことが必要になります。売上が伸びない場合は、自社はどの課題に直面しているのかを分析して改善していくことが大切です。売上の分析にはアソシエーション分析やRFM分析、ABC分析などさまざまな手法があります。自社に適した分析手法を取り入れていくことで、売上拡大への道筋が見えてくるでしょう。
目先の売上ではなく「顧客が求めるサービス」の検討
企業にとって目先の売上を確保することはもちろん大切です。しかし、目先の売上だけに囚われてしまうと、利益重視の考え方になってしまい、売上拡大に大切な「顧客ファースト」の視点が抜け落ちてしまう恐れがあります。
継続的な売上を確保するためには、顧客に商品やサービスの価値を感じてもらい、ニーズに合ったサービスを提供することで、ファンになってもらう必要があります。目先の売上に囚われず、顧客が求めている商品やサービスになっているかという視点から考えていくことが大切です。
顧客数・成約率・客単価のバランスを確認
繰り返しになりますが、売上を拡大するためには「顧客数」「成約率」「客単価」の3つを伸ばすことが大切です。顧客数が多くても成約率が低ければ、売上拡大にはつながっていきません。また、成約率が高くても客単価が低ければ、同様に売上拡大には至らないでしょう。
そのため「顧客数」「成約率」「客単価」のバランスを常に観察し、現状の課題に合った適切な施策を打つことで、売上拡大に努めていくことが大切です。
顧客との関係性の第一歩となるブランディングの向上
顧客に商品の価値を感じてもらい売上につなげるためには、商品の価値を高めるためのブランディングが必要になります。
具体的な施策としては、前述したインフルエンサーの活用や、マスメディアやデジタル広告を組み合わせることによる露出などです。自社が選定したターゲットに沿って、マスメディアなどを活用して認知度とブランディング向上の施策を継続的に打ち続けることが大切です。
まとめ
売上拡大の施策は、さまざまな企業が成果を上げるために打ち出しています。大事なことは「顧客ファースト」の視点から、商品の開発や販売を行っていくことです。なぜなら継続的な売上が、自社の売上拡大に大きく貢献するからです。
そのためには自社の市場におけるポジションや状況、どんな層をターゲットとしてどのように商品を認知させ、どのような価値を付けるかを常に考え、実践し改善していくことが必要です。
ぜひ「顧客ファースト」を軸に置き、自社の売上拡大の施策を練ってみてください。