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    新聞の「小枠広告」を再発見する

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    新聞の「小枠広告」を再発見する

    広告露出は、サイズならより大きく、時間ならより長い方が効果的、いうのが常識であり、決められた予算の中で露出を最大化するのが企業の宣伝担当部署や広告会社の腕の見せどころでした。しかし近年、スマートメディアの浸透などによって私たちが接触する情報量はあまりにも多くなり、情報を処理するスピードを速めないと立ちゆかなくなってきています。小さくても一瞬で分かる広告に熱い視線が注がれ始めています。

    広告媒体の中でも、新聞広告にはもともと多様なサイズの「小スペース」広告があります。ここではそんな新聞の小スペース広告をご紹介したいと思います。


    最近では動画も短い秒数が好まれる

    新聞広告の話の前に、他のメディアについて「小枠」を見つけてみました。まず、テレビを含めた動画広告。テレビ草創期の昭和30年代には、広告主がテレビCMを使いやすいように、長さ5秒というテレビCM枠がありましたが、その後テレビCMの単位は15秒が最小となり、現在に至っています。

    今日、例えばYouTubeの本編開始前に流れるバンパー広告は、スキップできない代わりに長さは6秒と短く、その秒数ゆえに若い世代に好評です。またひとつのメッセージに特化することでメッセージが浸透しやすいことなどから注目が集まっています。それを受ける形で、最近ではテレビCMの表現手法として自社CMの中に6秒の短尺CMを複数入れ込む、という手法も散見されます。「6秒のテレビCM枠が存在する」わけではなく、番組の提供スポンサー(番組提供は30秒以上30秒単位で価格は番組によって異なる)が自社のCM枠を活用しているに過ぎません。


    ディスプレイ広告では小枠広告は成立しづらい

    動画以外のデジタル広告はどうでしょう。 例えばYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDA)やGoogleディスプレイ広告(GDN)などのバナー広告にも、比較的小さなスペースの広告枠があります。しかしディスプレイ広告は出稿形態が複雑で、例えばレスポンシブ広告という契約の場合、大小様々なサイズの原稿を用意しておいて、効率化を目指して自動的に切り替えるといったオペレーションになるため、広告主が小さな枠を指定して「小さいことの強み」を活かそうとする、というのは難しそうです。またディスプレイ広告ではPCやスマホといったデバイスによって画面全体のサイズも変わり、小スペース広告のユニークさを活用する表現には向いていません。そのように考えると、小枠広告の表現開発は、新聞広告ならではの醍醐味といえそうです。

    Tips デジタルメディアは、意外にも「小枠」は苦手

    新聞だからこその「強み」とは?

    さて、新聞の小スペース広告の魅力は、どんなところにあるのでしょう?

    まず前提として、新聞というメディア広告出稿をするということの価値があります。新聞というメディアの価値は、それだけで多数の論文が発表されるくらい大きなテーマなのですが、ここでは筆者が考える新聞広告の価値をいくつか挙げたいと思います。

    【信頼性】
    新聞の記事の信頼性については様々に語られていますが、特筆すべきは、多くの情報の中から読者の元に届く記事が厳選されているということです。その基準は客観的なもので、読者の興味関心を意識しながらも、その新聞社が考える「社会にとっての必要性」が判断基準です。近年では私たちが接触する情報量そのものが爆発的に増え、判断基準を読者の反応におもねる情報選別も少なくない中、新聞の選別された情報の中に広告を出稿することには、広告接触調査等では見えづらい確かな意義や効果があるでしょう。

    【説得性】
    新聞の説得性もまた歴史的に研究されているテーマです。一方で近年人間の理性や判断に与える「言葉」の影響についても各種の研究が進んでいます。
    新聞記事は、最小の語彙数で必要十分な情報を伝達するために推敲が加えられていますが、それを読む読者にも一定の集中力が求められます。集中力が思考を活性化し、読者の理解度はもともと高い状態で広告に接するであろうことは想像に難くありません。

    【記録性】
    新聞は「今日」という日を切り取って保管してくれるメディアです。会社の記念日に新聞に広告出稿をしたという記録(紙面)は少なくとも新聞社内では半永久的に保管され、未来の人々は必要に応じてそれを閲覧することができます。他のメディアに同様のことを期待するのは少々難しいでしょう。

    上記に加えて小スペースならではの良さもあります。新聞紙面の基本形は、上段に記事、下段に広告というように分けてレイアウトされますが、新聞の小スペース広告の最大の特徴は、多くの場合記事の中にレイアウトされるということです。
    印刷媒体ではZ型やN型という言葉で読者の視線の流れを重視しますが、新聞の小スペース広告はまさに読者が記事を読む視線の流れに溶け込んで視界に入る、接触機会の多い広告だと言うことができます。しかしそれ以上に価値があるのは、上記のように読者が新聞記事を読む集中力と信頼を維持したまま広告に接触してくれることだと思います。


    新聞における小スペース広告の種類

    いよいよ新聞の小スペース広告について、その種類をご紹介しましょう。ここでは主に雑報(ざっぽう)と呼ばれる小枠スペースと連合広告的な記事下広告の紹介に留め、案内広告や求人広告といった特殊な目的のためのスペースは割愛させて頂きます。求人広告等の出稿については、広告会社におたずねください。

    A) 突き出し(つきだし)
    突き出し広告は、掲載面の記事下広告の左右の端から記事の中に突き出すようにレイアウトされる雑報(小枠広告)です。掲載面による制限も多少はありますが、多くの場合カラー原稿にも対応しています。突き出しスペースは多くの面に設けられており、掲載面によっては面指定をすることもできます。
    突き出しスペースの活用例としては、天気予報、スポーツといった掲載面の記事内容と関連づけたクリエーティブでの訴求や、複数の面に突き出しを出稿して1面から中面、終面にかけて読者を誘導していく、また突き出しと記事下広告とつなげて、L字、逆L字、凹字といった注目度の高いスペースで出稿をする事例も見られます。

    B) 記事中(きじなか)
    新聞の1ページは縦に15の「段」でできています。その1段分の天地サイズ×横は十数行分のスペースで、記事の中に突如現れる広告です。記事の中にレイアウトされるためにグラフィカルな広告が目立ちやすく、また予算的に複数回出稿しやすいので企業ロゴなどをあしらって定期的に出稿し、企業ブランドの認知向上を狙った事例の多い広告スペースです。

    C) 記事挟み(きじばさみ)
    現在広告媒体としてセールスされているもののうち、最も小さな広告スペースだといえるでしょう。そのサイズは天地1段分×横幅は何と1cm。
    この広告はそれまで1段1行ずつ記事を読んできた読者の目には最も違和感なく映るスペースであると言うことができます。
    そこで表現できるのはせいぜい1~2文ですが、新聞読者にとっては十分です。もちろん商品名を表記する等でも十分効果はありますが、読者とのある種の駆け引きを想定しながらその表現を考えることは、広告主として魅力的なマーケティング活動のひとつだといえます。

    D) 題字下/題字横(だいじした/だいじよこ)
    新聞1面にはそれぞれの新聞の名前(題字)があります。縦書き題字の場合はその下、横書き題字の場合はその横にあるのが「題字下」または「題字横」といわれる広告スペースで、視認性が高いことから非常に人気のあるスペースです。このスペースは1日単位でのセールスはなく、一定の期間継続して出稿をすることが前提となります。
    多くの場合は社名の浸透を目的とした社名中心の広告表現ですが、連続して掲載されることを生かして、複数の原稿を用意して日ごとに変えていくという企画性のある広告事例も見られます。

    E) サンヤツ/サンムツ
    スペース自体は小枠ではありませんが、新聞各紙の朝刊1面の記事下には3段の広告スペースがあり、原則として出版物の連合広告枠と決められています。書籍の場合は8つに分け、雑誌などの定期刊行物の場合には6つに分けることから、3段八つ割り、六つ割りという意味で、サンヤツ、サンムツと呼ばれています。サンヤツは新聞社によっては社組(原稿の文字情報と活字の級数を指示して、新聞社で広告を組み上げる)になり、どの新聞社でも原稿は文字情報のみ、写真やイラストなどを入れることはできません。
    版下データで入稿するサンムツには、雑誌のロゴなどを入れることはできますが、やはりイラストや写真を入れることはできません。
    上述のように出版物限定のスペースなので、多くの業態には無関係と思われるかも知れませんが、最近は商品やサービス、独自のビジネスのノウハウを書籍化して出版することで、ファンを獲得される企業経営者の方も増えています。その意味で、出版物の広告スペースも企業広告的な活用が可能なのです。富裕層の中には、投資的な観点からサンヤツ広告を見ている人もいるようです。

    F) テレビ面特殊スペース
    朝刊の終面にあるテレビ面は、テレビ番組表が主体であることもあって、特殊な広告スペースを作りやすい面のひとつです。テレビ面の記事下広告が定形で表札型の変形スペースになっている新聞社もあります。
    この面の広告はテレビの番組宣伝(番宣)に使われることが多いのですが、その際番組表中の当該番組に色を付けることができます。同時に突き出しに番宣をすることでその番組への注目率を高める効果があります。

    かつて長時間のスポーツ中継番組などでは、番組表中に雨天の差し替え番組を記してもまだ余白があることがあり、そこに狭小の広告スペースを作る事がありました。スポーツと親和性の高い業種や、そのスポーツイベントの協賛企業などの出稿事例があります。
    近年の縦読みブームの中、縦読みすると応援メッセージになるような長めの番組紹介が主流となり、広告スペースとしての事例はあまり見られなくなりました。

    この例のように、新聞社の料金表に掲載されていない小スペースを、テレビ面に限らず新たに開発するということも全く不可能ではありません。ご興味を持たれたら、まずは広告会社に相談されるとよいでしょう。

    Tips 他のメディアにない多彩な小枠広告。ただし新聞社や出稿形態で、できないことも。

    小スペース広告出稿の際に注意すべきこと

    新聞広告に限らず、歴史のあるメディアにはしっかりとした広告掲載の審査基準があります。これは最近の一部のデジタルメディアと比べると厳しい基準であると言うことができます。
    日本新聞協会は新聞広告倫理綱領と新聞広告掲載基準を規定し、出稿企業や商品・サービス、広告表現などに審査基準を設けています。小スペースに限らず、新聞出稿をする際にはまずこの綱領と基準を熟読することをお勧めします。
    その上でさらに、新聞の小枠広告のクリエーティブを考える上での留意点がいくつかあります。

    【出稿エリアや掲載面の確認】
    雑報には全国通し出稿のスペースと、東京、大阪、西部といった各本社ごとに受け付けている枠、さらに地方紙など各県・各エリアごとの枠があります。出稿が全国通しか各地区単独かによって、掲載できる面が絞られたり、同日に掲載できても各本社版で掲載面が微妙に変わる可能性があります。
    掲載面と連動したクリエーティブを検討する際などは、広告発注の前に広告会社と入念な打合せをすることが肝心です。

    【文字の大きさ】
    小スペースに多くの情報を入れようとすると文字が小さくなりがちです。新聞社ごとに広告に使える最低の文字の大きさ(最低級数)があり、それより小さなサイズの文字は使えません。

    【入稿条件の確認】
    一部の広告では、新聞社が組む「社組み」でしか受け付けなかったり、イラストや写真を使えなかったりという制限があることは書きましたが、小スペースゆえに広告表現が制限される場合もあります。例えば記事中スペースに新聞の写植と同様の活字と級数の広告を載せると、読者に前後の記事本文と混同される可能性があるため、広告審査の段階で掲載不可になるでしょう。企画段階で確認されることをお勧めします。


    まとめ

    新聞の信頼性、説得性等の特性を活用しつつ、小さなスペースを使って話題性の高いクリエーティブの広告を出稿することは、理性に訴えながら話題性を喚起することにつながり、今の時代にマッチしたコミュニケーションのひとつといえるのではないでしょうか。

    また、事業のノウハウなどを書籍にして広告するなど、最近SNS等で時流のコミュニケー手法も、新聞を活用すると信頼性が増すでしょう。さらに、企業の記念日等に新聞広告を出稿することは、会社の歴史の一コマとしての価値もあります。広告出稿にあたっては、信頼性をモットーとする新聞社ならではの表現も含めた審査があるので、事前に広告会社と入念に打合せをすることが重要ですが、基準をクリアできれば、他のメディアにはないユニークなメッセージ発信が比較的廉価で可能となります。新聞だから、面白い。小枠広告、検討の価値あり、です。

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