テレビ広告4つの種類とメリット・デメリットを解説|今後の市場予測も

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テレビ広告4つの種類とメリット・デメリットを解説|今後の市場予測も

インターネットが普及して、マスメディア以外の広告媒体の利用が年々増加している中でも、テレビ広告の存在感は大きく、重要性や需要はますます高くなっています。
テレビ広告は映像と音声の両面から訴求することができ、商品やサービスの魅力を効果的に伝えることが可能です。さらに知名度や信頼度の向上、業績アップを図ることも期待できるでしょう。
本記事では、テレビ広告の種類や特徴、メリット・デメリットについて解説します。

4種類のテレビ広告を解説

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テレビ広告には以下の4種類があります。

  • タイムCM
  • スポットCM
  • インフォマーシャル
  • SAS
各テレビ広告では、放送時間・発注方法・メリットが異なるため、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

タイムCM|番組提供を行いその番組中に放映

タイムCMとは、企業側がスポンサーとなりたい番組を指定し、その番組中に流すCMです。番組の始めと終わりには提供会社のテロップが表示され、30秒のタイムCMの場合「この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」と提供アナウンスが流れます。
そして60秒になると社名や商品のアナウンスが入り、90秒になるとキャッチフレーズを含むアナウンスが入るなど秒数によって待遇が異なります。
また、タイムCMの最小単位は30秒で期間は2クール(3カ月/1クール×2クール=6カ月)が主流です。
タイムCMは、番組の内容や閲覧しているであろう視聴者層をあらかじめ把握しておくことで、訴求したいターゲットへ効率的にアプローチできます。また、放送時間も90秒までの長尺でCM枠を利用でき、番組イメージと商品イメージの相乗効果によるブランディング構築が可能な点もメリットです。

スポットCM|番組に関係なく都度発注して放映

スポットCMとは、番組を指定せずテレビ局の指定時間に放送されるCMです。CMの最小単位は15秒で、都度発注して放映することになります。
スポットCMには2種類あり、番組と番組の間に設定されるCM枠である「ST(Station break:ステブレ)」と、番組中に設定されるCM枠である「PT(Participating commercial:ピーティー)」があります。
スポットCMは、さまざまな時間帯でCMを流せるため、多くの視聴者にリーチできます。また、キャンペーン情報など、複数局で特定の期間に集中的に放映することで、短期間で認知度をあげることも可能です。コストをおさえたい場合は、放映するテレビ局を1箇所に絞ると良いでしょう。

インフォマーシャル|1〜5分の長尺で放映

インフォマーシャルとは「テレフォンショッピング」のように、番組を見たユーザーに商品やサービスをそのまま購入してもらうことを目的にしたCMです。インフォメーションとコマーシャルを組み合わせた造語で、最長29分まで放映可能です。
放送時間が長いため、商品やサービスの内容をじっくりと説明することができ、テレビ特有の映像と音声の両面からターゲットにアプローチすることで魅力的な紹介ができます。これまでの販売実績やユーザーのリアルな声を届けて、購買意欲をかき立てることができる点がメリットでしょう。

SAS|放送日・時間帯まで指定して放映

SAS(Smart Ad Sales)とは、放送日・時間帯を指定して1本単位でCM枠を買い取り放映することができるCMです。1本単位から購入できるため、比較的安価な価格帯からスモールスタートを切れます。またターゲットに合った番組や時間帯を狙って放送できる点もメリットです。

テレビ広告に効果はあるのか|3つのメリットを解説

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テレビ広告には大きく以下3つのメリットがあります。

  • 幅広い層にアプローチできる
  • 印象に残りやすい
  • 信頼性が高い
それぞれ解説します。

幅広い層にアプローチできる

テレビは各家庭に普及しており、老若男女問わずに幅広い層にアプローチできる点がメリットです。インターネットユーザーは増えていますが、NHKが定期的に行っている「国民時間生活調査(2020年)」で国民の行動結果を見てみると、19:00以降のテレビ視聴者率は徐々に高くなり20:00から21:00の間では40%近くにのぼっています。他にも通学・通勤前の朝の時間帯、お昼の時間帯は比較的視聴者が多く、まだまだテレビは見られていると言えるでしょう。
上述した結果は「国民全体」を対象とした視聴率です。幅広いユーザーがテレビを視聴している、すなわちテレビ広告を見てもらえると期待できるでしょう。
また、テレビ広告ではこれまで興味・関心のなかった商品やサービスの情報が放送された場合でも、繰り返し流れる広告により自然と商品情報が記憶に残り、次の購買活動につながる可能性がある点もメリットです。

視覚や聴覚にインパクトを与えやすく印象に残りやすい

テレビ特有の映像と音声で、視覚や聴覚にインパクトを与えやすく印象に残りやすい点もメリットです。新聞広告や雑誌広告は視覚でしか訴求できず、ラジオでは聴覚のみでしか訴求できません。
しかし、テレビ広告は独自のキャラクターを確立したり、記憶に残るキャッチフレーズを考えたりすることで、人々の印象に残りやすくなります。

他の広告と比べても信頼性が高い

テレビ広告は他の広告と比べても信頼性が高い点もメリットです。テレビ広告として放映するためには、情報の信憑性などをテレビ局や代理店、第三者機関による出稿審査で確認し、審査を通過しなければ放映されません。そのため、他広告と比べて信頼性が高いのです。
またテレビ広告だけではなく「テレビ」という媒体そのものの信頼性も高い傾向にあります。総務省の調査では信頼性の高い媒体としてテレビが53.8%をマークしており、新聞の61.2%に続いて2位となっています。ちなみに3位は50.9%のラジオということからもマスメディアの信憑性が高いことが伺えます。

テレビ広告のデメリットを解説

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テレビ広告のメリットだけでなく、デメリットについて理解しておくことは重要です。主なデメリットは以下の3つになります。

  • コストが高い
  • ターゲットを絞りにくい
  • 効果測定が難しい
それぞれ詳しく見ていきましょう。

他の広告と比較してコストが高い

テレビ広告は、新聞・雑誌・ラジオなどのマスメディアや、インターネットなどの広告媒体と比べると、制作費や電波料などのコストが高い点がデメリットです。中でも、商品やサービスをブランディングさせるような手法はコストが高くなる傾向にあります。
コストもおさえつつテレビ広告を出したい場合は、数千円から放映可能なケーブルテレビなどを検討するのも良いでしょう。

ターゲットを絞りにくい

ターゲットを細かく絞りにくい点もデメリットです。テレビ広告は、番組や放送時間帯を選ぶことで、ターゲット層をある程度絞り込むことができます。
しかし、リモートワークや共働き世代の増加などで働き方が変化してきており「平日日中で主婦をターゲットに企画する」などのような、これまでのセオリーだけでは通用しなくなってきているため、訴求力が低下している可能性があります。

効果測定が難しい

テレビ広告は、効果測定が難しい点もデメリットです。番組や時間帯を決めて広告を流した場合も、視聴者が実際にテレビを見ているのか、もしくは企業側が求めるターゲット層がテレビを見ているかどうかは把握できないためです。
そのため、テレビ広告がきっかけで購買行動につながったのかどうか、測定が難しいのが現状です。

テレビ広告費用の考え方

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テレビ広告費用は主に「制作費」と「放映費」が必要です。ここでは制作費の内容と制作会社を選ぶコツ、放映費の内容と特徴など、テレビ広告費の考え方について紹介します。

企画〜撮影までの「制作費」が必要

テレビ広告には、企画〜撮影までの「制作費」が必要になります。制作費とは、テレビ広告の企画と、立案した企画に基づいた取材から始まり、撮影・録音、編集などにかかる費用を言います。企画段階では、テレビ広告で訴求したい商材・ターゲットを明確にすることが重要です。
次に、撮影では誰を起用するか、どこで撮影するか、どうやって撮影するかなどが重要となります。特に、タレントやモデル、ナレーターを起用する場合には、キャスティング費用やギャラが発生するため、制作費用に大きな影響を与えます。その他編集では、CGなどを使用すると制作時間が増えるため、費用対効果を考えて行うことが重要です。

広告会社を選ぶ際のポイント

テレビ広告を制作する広告会社を選ぶ際は「経験豊富なメディアプランナーがいること」と「顧客ニーズを汲み取った丁寧な制作をしてくれること」が重要なポイントになるでしょう。
テレビ広告の制作費はかけようと思えば際限なくかけることができますが、多額の費用をかけても、いいテレビ広告ができるとは限らない点に注意が必要です。
企画段階から経験豊富なメディアプランナーがリードし、手戻りの少ない顧客ニーズを汲み取ったきめ細やかで丁寧な制作をしてくれる制作会社であれば、最低限の費用で高い訴求力を持つテレビ広告を制作することができるようになります。
そのため、広告会社を選ぶ際には、経験豊富なメディアプランナーがおり、顧客ニーズを汲み取った丁寧な制作をしてくれる広告会社を選ぶようにしましょう。

実際に放送する「放映費」が必要

テレビ広告には制作費の他に、実際に放送する「放映費」が必要です。放映費とは、制作したCMを放送するため、テレビ局にCM枠を提供してもらうための費用になります。放映費は一律ではなく、テレビ局や番組によっても大きな差があり、より多くの人に見てもらえる可能性が高いほど料金が高くなる傾向にあります。

放映費は地域や時間帯によっても異なる

放映費は地域や時間帯によっても異なる点が特徴です。番組放映のネットワークの中心局であるキー局(フジテレビや日テレなどの主要局)と、一定地域が放映エリアとなるローカル局(石川テレビ、テレビ愛媛など)を比べた場合、キー局は都市部にあり多くの人に見てもらいやすいことから、一般的に放映費がローカル局より高くなる傾向があるでしょう。
また、多くの人が視聴するゴールデンタイムの放映費は高く、視聴者数が少ない昼間は低い傾向にあります。さらにスポットCMの場合、一定期間で放映するCM1本毎の平均視聴率の合計を示したGRP(延べ視聴率)を基準に放映費が決まる点も特徴の1つです。
逆にタイムCMの場合は、番組の「人気度」「視聴率」「ターゲット層」を基準に放映費が決まります。

テレビ広告の費用対効果と効果測定の方法

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テレビ広告の費用対効果を計測する方法としてGRPやCTAがあります。テレビ広告のスポットCMの場合はGRP、通販テレビの場合はCTAを用いるのが一般的です。そこで、ここでは各手法について紹介します。

テレビ広告の場合はGRPで計測

テレビ広告の中でもスポットCMの場合はGRP(Gross Rating Point:延べ視聴率)で効果測定を行います。GRPとは「テレビ広告がどの程度媒体に露出したのか」を測るための指標のことです。一定期間に放映するCM1本毎の平均視聴率の合計を表しており、数値が高いほど多くの視聴者がテレビ広告を見たことになるため、放映費が高くなる傾向にあります。計算方法としては以下です。

個人全体(+タイムシフト)視聴率×CMの本数

ただし、テレビをつけていたからといってテレビ広告を見たとは限りません。CM中はスマホを見たりお手洗いに立ったりと他の作業を行うことも考えられるため、GRPだけでは正確な実態を把握することができず、あくまで参考値の扱いです。

テレビ通販番組の場合はCTAで計測

テレビ通販番組の場合はCTA(Call To Action:行動喚起)で効果測定を行います。テレビ通販では、番組を見た視聴者から注文や問合せなどのレスポンスがあるため、テレビ広告とは異なり、効果測定が容易である点が特徴です。
テレビ通販事業者は費用対効果をCTAで確認しながら、さらなる改善を繰り返し、効果的な運用が可能となっています。

テレビ広告は減少しているのか|市場規模や今後の予測

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インターネットの普及に伴い、インターネット広告の利用は年々増加していますが、依然として「テレビ広告」の存在感は大きく、重要性は高いのが実情です。
総務省の発表によると人々がテレビを見ている時間は、どの媒体よりも長いことが公表されています。他にも、株式会社電通「世界の広告費成長率予測(2021〜2024)」によると、日本を含むアジアの広告市場は堅調な推移であるようです。一方、世界でのテレビ広告の成長率はマス広告の中でも高く、2025年にはテレビ広告市場規模が1,927億米ドル超えとなる予想となっています。
さらに、テレビ広告とインターネット広告などの複数の広告媒体を組み合わせたメディアミックスや、クロスメディアも高い宣伝効果を狙うことが可能です。いずれにせよ今後も、テレビ広告の需要はますます高まっていくでしょう。

まとめ

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本記事では、テレビ広告4つの種類や特徴、メリット・デメリットや成功事例について紹介しました。
スマートフォンの普及により、インターネット広告などのマスメディア以外の広告媒体の利用が年々増加している中でも、テレビ広告の存在感は大きく、重要性や需要はますます高くなっています。
テレビ広告は他メディアと比較してコストが高い点がデメリットですが、テレビ特有の映像と音声の両面から訴求することができ、商品やサービスの魅力を効果的に伝えることができます。テレビ広告を利用して、知名度や信頼度を向上させ、業績を伸ばした企業も数多く存在します。
高い訴求力を持つテレビ広告を制作するため、経験豊富なメディアプランナーによる、顧客ニーズを汲み取った丁寧な制作をしてくれる広告会社を選ぶようにしましょう。

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