社会に対して、様々な話題や消費行動、そしてコンテンツを生み出してきた雑誌メディア。雑誌はテレビや無料インターネットコンテンツとは異なり、生活者が自ら購入するメディアです。中には100年以上の歴史を持つものもありますから、雑誌の名前は広く認知され、信頼性や親しみとともに多様化する生活者に対して新鮮で共感性の高い記事コンテンツを提供しています。
そんな魅力的なコンテンツを活用し、純広告以外にも読者に対して商品情報に共感性を加えて紹介する様々な方法が可能となりました。雑誌は、感性の高い読者に「幸せな消費」をもたらすメディアなのです。
最初に雑誌広告を考えてみませんか
「広告を出してみようかな?」とお考えの方は、最初に雑誌広告を考えてはいかがでしょうか?日本には沢山の雑誌があり、その数はコミュニティー雑誌も入れると20,000タイトルと言われています。広告料金を定めている雑誌は3,000〜4,000タイトル。総合広告会社が通常取引のある雑誌だけでも約400タイトルはあると言われています。商品にぴったりの雑誌メディアがきっとあるはずなので、広告コンサルタントに依頼して最適なメディアを見つけましょう。
雑誌広告にかかる費用は発行部数や大きさにもよりますが、数千円から高いものでも1ページ200万円程度。多くが全国一斉発売のメディアでもあると同時に、ターゲットの顔や生活価値観が見える雑誌は、図書館をはじめとして美容院、病院、書店の店頭に至るまでさまざまな場所で読むことができます。購入後は家の中で長期に渡り読者の手に取られるといった特性を持っており、お手軽なメディアといえます。また、純広告だけでなく、タイアップ広告、イベントタイアップ、デジタル広告などターゲットに刺さる様々な展開が可能なのも魅力です。
雑誌広告だから設定できる「本来の」ターゲット
広告展開を考えていく上で最初に設定しなくてはならないのがターゲットです。年齢、性別、エリア、職業、家族構成、年収等々、多くはデモグラフィックで指定され、その後テレビなどは到達率や接触回数を基に計画が立てられます。雑誌広告の計画にもそういったデモグラフィックデータはありますが、それ以上に重要なのが誌面のテーマや登場人物などの編集方針です。ビジネス情報中心のもの、ある趣味に特化したもの、エンタテインメント情報満載のものなど、読者がそれぞれの雑誌をどういった気持ちで読んでいるのかが比較的明確で、その読者の気持ちに合った商品広告を出稿することで、より高い広告効果が期待できます。雑誌メディアならではの特徴です。
Tips 雑誌は読者プロフィールが明確→より有効なターゲット設定が可能
狙ったターゲットに刺さる「企画広告」
雑誌広告の大きな魅力に「企画広告」があります。例えばメーカーの方で、たまたま雑誌を手に取った時に「こんな特集があるのだったら、ウチの商品を紹介して欲しかった」と思われる方もいらっしゃると思います。特集の予定は、雑誌広告を依頼する際にある程度知ることができますが、実は出版社が特集に合わせて広告企画を準備している場合も多くあります。ターゲットに合った雑誌を見つけたら特集に注意して情報をとるようにしましょう。また、特集がなくとも企画広告を実施することも可能です。このように、雑誌の内容に合わせた広告を企画できるのも雑誌メディアの優れた特徴といえます。
記事内容に合わせた企画広告の他にも、イベント、セミナー、新聞媒体やOOHメディアとの連動、キャラクターや雑誌ロゴを活用した商品開発、雑誌サイト、SNS、電子雑誌などのデジタル展開など様々な拡がりを持ったオリジナルの企画も実施することができます。
Tips 雑誌の「企画広告」は幅も広く自由度も高い
デジタルメディアでも際立つ雑誌コンテンツ
雑誌は元来紙メディアですが、その内容はツイッター、フェイスブック、インスタグラム、TikTok、コミックアプリ、読み放題サービス等々、さまざまなインターネットメディアに転載され、生活者とのコンタクトポイントを増やしています。紙による出版物としての雑誌は、最近でも発行部数が下がっていますが、それに代わるように、デジタルメディアを含めた時のコンテンツリーチについてはむしろ拡大傾向にあると言えます。海外ではすでにインターネット・プラットフォーム上での雑誌のブランドコンテンツ・リーチ(到達度)が計測され、統合的な広告メニューとして考えられており、好調に成長を続けていると言えます。インターネット上の雑誌コンテンツや広告は一般のインターネット上のコンテンツや広告と異なった見られ方をされており、ブランドリフトへの貢献や購入意向などが向上するといった調査結果が出ています。また、雑誌タイアップ記事を自社のオウンドメディアにコンテンツとして活用するといったことは近年では当たり前のように行われています。
Tips ネットの中で際立つ「雑誌のコンテンツ」
雑誌から生まれる知的財産の活用
街中やお店で、漫画キャラクターを活用した商品をよく見かけます。広告で漫画キャラクターを使いたい時、まずは出版社に相談をします。漫画作品のライセンス取得には様々な権利が絡んできますが、作品を生み出す作家先生に最も近いのは雑誌出版社です。漫画に限らず、人気タレントや作家の発掘など雑誌出版社は才能あふれるクリエイターの側にいつも立っています。人気キャラクターを始めとした知的財産を活かすことで、他社との差別化や圧倒的な認知率を獲得することも可能です。
出版社と組んでみよう
「出版社」と一言で言っても、日本には多くの出版社がありその成り立ちはさまざまです。教育に強い出版社、スポーツに強い出版社、作家に強い出版社、ファッションに強い出版社、不動産に強い出版社など…言い換えれば、出版社の強みを知りタイアップを企画すれば、強力なプロモーションになる可能性も大いにあります。自社商品の開発ストーリーを漫画にして学校図書館におきたい、特定のアマチュアスポーツを応援したい、商品の雰囲気作りのために作家にストーリーを作ってほしい、お金持ちの主婦に向けて高級自転車を開発したいなど、クライアントの皆様の「どうしたら新しい企画ができる?」に雑誌編集者は真っ直ぐに答えてくれるでしょう。
Tips 雑誌は様々なコンテンツとの橋渡し役としても
まとめ
雑誌メディアの魅力は何と言っても「編集者の読者と社会を繋ぐ視点」に尽きるのではないでしょうか。生活者のデータは取得する際にすでに過去のものとなっていますが、雑誌編集者の視点は常に「読者の未来」です。
そんな雑誌コンテンツの「未来」への視点が広告主の戦略課題とマッチした時には、企画広告を中心として社会ムーブメントを起こすこともあるのです。雑誌広告の活用は「共感」を発火点として、商品を理解し、高いエンゲージメントとともに、イベントなどを通じてファンを増やす力強い助けとなります。
ただ冒頭にも書いた通り、雑誌はメディアの数と内容のバリエーションがとても多く、雑誌広告の手法も多岐にわたっています。広告会社の広告コンサルタントと相談しながら最善の方策をぜひご検討下さい。